地域包括支援センターによる介護「囲い込み」

地域包括支援センターは、介護保険法に基づき、市町村に設置されるが、多くは、社会福祉法人へ運営を委託しているようです。その委託を受ける社会福祉法人は、ホームヘルプサービス、デイサービス、特別養護老人ホームなどの福祉事業を行っています。

 

2014年12月22日の静岡新聞NEWSに、「介護「囲い込み」是正へ、静岡、浜松市が独自対策」と題して、次のような記事(抜粋)がありました。

   高齢者介護の公的な相談窓口として全国に設置されている「地域包括支援センター」で、運営法人が自らの介護保険サービスに利用者を誘導する「囲い込み」が起きないよう、都道府県庁所在市と政令指定都市の過半数が、指導監査の強化や指針の改正など、是正策を講じる方針であることが21日、共同通信の調査で分かった。

(中略)

 静岡市は運営法人による誘導が生じないよう、11月から独自の輪番制を導入した。ケアマネ事業所を紹介する際、特に希望がなく、一覧表を示しても選べない場合、輪番で紹介している。

(後略)

また、2014年8月19日の東奥日報には、「介護高齢者の囲い込み/いびつな構造、タブー化」と題して、次のような記事(抜粋)がありました。

  全国各地の地域包括支援センターで、介護サービス利用者の「囲い込み」の図式が浮かび上がった。センターは超高齢社会に対応を図る政府の「地域包括ケア」構想で中核的な役割を担う。だが都市部を中心に、運営を委託された一部の有力な社会福祉法人などの既得権益になっている。他の介護事業者は業界で干されるのを恐れ、センター批判はタブー化。「いびつな構造だ」と改善を求める声が上がっている。

 (後略)

私は、社会福祉法人に関して、クライアントから、次のような事例を聞いたことがあります。

○ 認知症の家族の相談に地域包括支援センターへ行ったところ、いきなり今受けているデイサー

    ビスを、支援セ ンターの運営をしている社会福祉法人に変更するよう勧められた。変更するこ

    とのメリットが認められなかったので断ったが。

 

○ 特別養護老人ホームに入居申込に行ったところ、担当者から「直ぐには入居できないので、そ

    の間、現在のデイサービスやショートステイを当施設に変更してください。そうすれば、入居

    判定が有利になります。」と言われた。

 

○ 特別養護老人ホームに関する市の入居判定基準によると、申し込んだ施設に入居できると思う

  のだが、いつまで待っても入居できない。そのホームに訊くと、担当者から「市の入居判定基

  準とは別に、施設の独自基準があり、その基準によると、後順位なので、当分入居できませま

  せん。」と言われた。

 

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